「エクセレント・リーダー」受賞者インタビュー
こんにちは!People Success部 HRBP グループのミナミです。
ウイングアーク1stのカルチャーの1つに「称賛・承認の文化」があります。
組織文化は、目には見えないものの集合体でありながら、確かにその組織を特徴づけるものです。その「見えないもの」の背後には、それが単なる一過性の現象ではなく組織にしっかりと根付くための仕組みが存在しています。
先日の記事でも取り上げた通り、当社では年に一度、グループ会社を含めた全社員が一堂に会する社員総会を実施しています。その中のコンテンツに、社員表彰式があり、年度を代表するような高い成果を出したメンバーやリーダーを全社投票で決定し、選出者を称えアワードを贈るという取り組みを行っています。(当社の社員表彰制度は以下のようになっています)
今回、組織マネジメントや人材育成において特に活躍したリーダーに贈られる『Excellent Leader』として選出された、当社人事部門であるPeople Success部の部長、宮本さんにインタビューをしてきました。以下、ご本人とミナミ(執筆者)の対談形式でお届けします。
「コアバリュー」の体現が、昔も今も自分を支えている
ミナミ:エクセレントリーダーを受賞されてのご感想は、改めていかがですか?
宮本さん(以下「宮本」):率直に、とてもうれしかったですね。
ミナミ:授賞式の壇上には、どんな気持ちで立たれていたんですか?
宮本:やはりあの場に立つということは、社員の代表として立つということですから、「なぜ選ばれたのか」を私なりに整理して考えを伝えることを意識していました。見ている人や、今後選ばれる人にとって「自分もそういうことを意識して実践してみよう」と感じてもらえたらいいなと思っていたので。
ミナミ:宮本さんの受賞のスピーチは、聴衆に語りかけるスタイルで、とても印象に残っています!
宮本:ありがとうございます。やっぱり僕はウイングアークの「コアバリュー(Build the Trust 相手の期待を超える結果を出し、信頼される。)」ってすごくいいなと思っていて。一般的に、大きな成果を短期間で出すことは難しいことだと思うんですけど、まず何からやればいいかと言ったら、コアバリューの実践だと思っています。会社のコアバリューをちゃんと体現していくことが、何よりも大事ということを伝えたかった感じです。
ミナミ:宮本さんは昔から、自分がいる組織の価値観を体現されてきたんですか?
宮本:実はそうでもないんですよ(笑)。前職でマネージャーになりたての頃は、相当苦労しました。当時は営業職で、それなりに結果も出している中で初めてメンバーを持ったんですが、当時の私は、営業組織として数字が上がらないことや組織がうまくいかないことを、どこかメンバーのせいにしていたかもしれません。ところがある方との出会いがきっかけで自分を内省し、ウイングアークで大切にされている考え方でもある、Trust(信頼)、これが(当時の)私とメンバーの間にはなかったんだとそこで気づきました。 Trustの大事さに気づいてからは、かなり今の自分に近い考え方でマネジメントができるようになったと思います。
ミナミ:ウイングアークに入られた際、ビジョンやコアバリューはすぐにしっくりきた感じですか?
宮本:そうですね!振り返ってみると自分はこれまでも”Build the Trust”の内容を実践してきていたんだと思います。一方で、”Build the Trust”として言語化されていることを実践している組織に出会ったのは、初めてでした。
ミナミ:興味深いです。どういうことですか?
宮本:考えてみれば、「信頼関係が大事です」って、当たり前なんですね。ただ改めて今回ふり返ったのは、成果が出ていなかったり、何かが実現できていないときに、その理由はだいたいいつも相手との信頼関係に何らかの問題があることが多かったなと。
また、すごく成果を上げている人にその理由を聞いたときに、おそらく「トラストだよ」とは言わないと思うんです。だからこそ、あまり目がいかない本質的なことを、あえてちゃんと全社で言語化して体現している組織って、素敵だなと思いました。
機会を創り出し、信じて任せることで、チームも個人も成長する
ミナミ:原点であり本質ですよね。コアバリュー体現の他に、普段マネージャーとして意識されていることは何かありますか?
宮本:組織を大きくしてメンバーに役割を与えることを通じて成長する環境を作ること、ですかね。メンバーが成長するのは、僕が何か教えたことをメンバー自身ができるようになることではなくて、新しい機会を創って、その中で本人たちが成果を出す過程を通じてだと思っています。そのために組織としても常に新陳代謝というか、同じことをやり続けないようにしていますね。そのほうが、より前向きだし、本人の成長にとっても、組織の成長にとってもそのやり方がいいと思っています。
ミナミ:そう考えるようになったきっかけはあったんでしょうか?
宮本:前職で私がまだ一介の営業マンだった時に不満に思っていたことが原体験にあります。組織が成長しないことによって、同じことの繰り返しが延々と起きていた時期があったんです。わかりやすく言うと予算の金額だけが毎年上がっていくみたいな。毎年やることは同じなので、仕事の熟達が「量をこなせるようになること」になるんですね。とはいえ時間は有限で身体は一つしかないので、これを毎年繰り返しても、量をさばくためのキャパを生み出したことくらいしか自分の成長がないわけです。そういった状況からは、非連続な成長は生まれないですね。
ミナミ:なるほど。
宮本:その経験を踏まえて、マネージャーにしかできない固有の仕事とは何なのかを考えると、新しい組織を作ったり、新しい仕事を作ったり、ひいては会社の成長に繋がることの探索と実践だと思っています。
さらにそれをやるためには何が必要かというと、経営がいま何を考えていて、会社を未来どうしたいと思っていて、それに必要なことでかつ我々にしかできないことは何なのかとうことを常に考えることです。また、それでいてメンバーの日々の仕事にも生きて、メンバーの成長にもつながるものってなんだろう、今の組織をもっと大きくしていくために何ができるだろう、そこにはどんな人が必要になるだろう・・・みたいなことをずっと考えてます。
ミナミ:会社の目指す未来から、自分たちの領域を積極的に拡大していくプロセスで、新しい機会を生みだしメンバーの成長にもつなげる。ということですね!実践の上でのポイントはありますか?
宮本:これをやっていくうえでは、マネジメントのそうした思考と実践に加え、やはり採用がとても重要だと思っています。マネジメントとしては組織の成長と個人の成長をできる限り両立させるような新しいテーマを常に探索、機会提供することを意識しているので、そこで一緒に成果を出し、成長してもらうためには、やはり成長意欲が高い人じゃないとチームで大きな成果を出せません。そうなると結果としてチーム(会社)と個人とがWin-Winの関係を創れないですね。そのために大事なのは、それを可能にする仲間を集めること、繰り返しになりますが採用ですね!
ミナミ:この2年で宮本さんとは採用チームの仲間集めを一緒にやってきましたが、まさにそういう人をあらゆる手段で探した感じでしたよね!私もその過程を通じて学ばせていただきました。
ミナミ:宮本さんがウイングアークに入社して感じている自身の意識の変化や成長はありますか?
宮本:メンバーを信じて「任せる」ということをより意識して実践するようになりましたね。前職までは、そうは言っても「最終的にはやはり自分が手を動かせば何とか成果が出るだろう」という考えがありました。確かにそういうスタイルだと最終的には私が介入しさえすればなんとかできるので、実際にそこそこの成果は出るんですが、そうすると私が介入するときのキャパシティやリソースがボトルネックになって成果の天井が決まってしまいます。それは違うと思ったんですよね。ウイングアークに来てからは、メンバーの可能性を信じて、任せるほうが、最終的に大きな成果につながるということを、まだ1年半ではありますが体感してきました。
「ウイングアーク発」の人事革新を世に問うていきたい
ミナミ:最後に、宮本さんのリーダーとしての今後の抱負を聞かせてください!
宮本:「ウイングアーク1stの人事組織は優れている」と、外から言われるような組織を創っていきたいです。それも、今すでにあるやり方や取り組みの延長ではなくて、何か「ウイングアーク発」の組織・人事の取り組みや実践を発明し、世の中に示していけるようになるといいなと思います。
かつ、働いているメンバーがその変革の過程の中でビジネスパーソンとしても、人としても成長したり、本人たちもこのチームにいて幸せだとか、楽しいとか、同じようなチームを外に行ったとしても作りたいと思えるような、 そういう人事組織づくりをしていきたいですね。
ミナミ:会社の成長を人事から支えられるのは、すごくワクワクしますね!今後が楽しみです。ありがとうございました!
宮本:ありがとうございました!
*取材後記と解説
アフリカには、「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」という諺があるそうです。インタビューをしながら、ふと思い出しました。宮本さんのお話からこの格言をさらに敷衍してみるならば、マネージャーの仕事とは、『「遠く」とはどの方向であるべきか』を示し、『「みんな」とは誰であるべきか』を考えて自ら仲間集めの先頭に立つことなのかもしれないと思いました。面白いのは、「どのくらい遠くまで行けるか」については、とにかく「みんな」を信じて進んでみるというリーダーの構えが大切で、自らが介入してぐいぐい引っ張らなくても、案外そのほうが遠くまで行けるという考え方でした。
また、宮本さんは組織マネジメントの方針として「ダブルループ学習」をうまく取り入れながらチームを成長させているなと感じました。ダブルループ学習とは、組織の中で人が学習を通じて成長する過程を捉えた理論(組織学習理論)の1つで、既知の方式や考え方に沿って問題解決をしたり効率化を図る「シングルループ学習」とよく対置される概念です。
ダブルループ学習とはつまり、既存の枠組みを取り払い、新しい価値観、枠組みを創造して組織を進化させていくような学習プロセスのことで、両者に必ずしも優劣はなく、並行して実践することの有効性が提唱されています。ただこれはマネージャーが徒に旗を振るだけではダメで、ダブルループ学習の過程で起こる「新しさ」や「不確実さ」をメンバーが乗り越えて成長し、その学習の結果が当然会社全体の成長にもつながる必要がある。会社-チームー個人、この三方Win-Win-Winなテーマを探索し続けることが、マネージャーに求められていると学びました。
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