採用 2023.08.14

ウイングアーク1stの「リファラル採用」とは(後編)

ウイングアーク1stの「リファラル採用」とは(後編)

こんにちは。Talent Attraction & Acquisition部の新米パパ、ミナミです!いつも採用広報ブログを読んでくださりありがとうございます。

前編に続き、当社の「リファラル採用(社員の知人紹介による入社)」についての内容をお届けします。今回は、ミナミとT子の共同執筆です!

ウイングアーク1stの「リファラル採用」とは(前編)

ウイングアーク1stの「リファラル採用」とは(前編)

こんにちは。Talent Attraction & Acquisition部の新米パパ、ミナミです!いつも採用広報ブログを読んでくださりありがとうございます。毎週、当社の様々なニュースをこのブログで発信していますが、今回は私たちTal…

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前回のおさらい

少し前編の内容を振り返ります。採用活動の目的には、採用「前」の成果(pre-hire outcome)と採用「後」の成果(post-hire outcome)がある(*1)とされており、リファラル採用の採用「前」成果について、当社の実績と考察を展開しました。

続く今回の後編では、リファラル採用の採用「後」の成果について見ていきたいと思います。

ウイングアーク1stの採用について

当社は社員数約700名の会社ですが、昨年度100名を超える正社員採用を実現しました。今年度も中途採用だけでも約60名の採用を計画しています。また当社では、中途採用の採用決定者に占める、リファラル採用での決定は例年一定の成果が出ており、直近の実績は以下の通りとなっています。

当社中途採用の全採用決定に占めるリファラル経由の比率
2021年度:36%(11/30)
2022年度:30%(30/101)
2023年度:22%(2023年8月時点の数値。採用活動は現在も継続中)

リファラル採用に詳しい有識者の方には、「3割はすごい!」と言われました

中途採用の採用チャネル比率の推移は以下の通りとなっており、私たちTalent Attraction & Acquisition部としては、自社採用力を高めることを重視し、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用、自己応募の比率を上げることに注力しています。

当社の直近3年度の採用決定チャネル比率(中途採用)
当社の直近3年度の採用決定チャネル比率(中途採用)

採用後成果(post-hire outcome)とは

まずは、採用「後」の成果(post-hire outcome)とは何を指すのかについて、前編と同様『日本企業の採用革新』を参照してみましょう。

雇用後の成果とは、例えば、新しい従業員の職務満足、最初の仕事の成果、その企業との心理的契約に従うか否か、雇用後の人材の離職率、採用に費やしたコスト、雇用した人数やその多様性などである。(中略)(Breaugh and Starke, 2000, p.409)。

出典:『日本企業の採用革新』服部泰宏、矢寺顕良 (著) p.26

リファラル採用に関しては、各社が様々な取り組みを公開していますが、それらを見ていると気づくことがあります。それは、チャネルの拡大や、他の採用手法と比較した採用決定率の優位性など、前編の「採用前成果」で整理したものと同じくらい、「採用後成果」に言及するものが多く見られるということです。たとえば以下はその代表例です。

  • リファラル入社は、離職率が低い
  • リファラル入社は、入社後の立ち上がりが早い
  • リファラル入社は、エンゲージメントが高い

リファラル採用の効果について最新の研究知見を紹介した書籍(*2)でも、以下のように紹介されており、一定のエビデンスがあることがわかります。

リファラル採用の効果は、入社後にも表れます。リファラル採用で入社した従業員は離職しにくく、仕事や会社に対する満足度が高いことが検証されています*4。

出展:『人と組織の行動科学』伊達洋駆 (著) p.38
*4:Recruitment Source Research: Current Status and Future Directions

リファラルの採用「後」成果を調べてみた

実際に当社における採用後成果を分析してみることにしました。分析にあたり、直近3年以内の入社者(正社員)に関する以下のデータを用意しました。分析に関してはこちらの記事(*3)も参考にさせていただきました。

・入社者全員のリスト
・リファラル入社者のリスト
・退職者のリスト
・入社後のエンゲージメントサーベイの結果

直近3年以内の入社者(正社員)に関するデータ

エンゲージメントサーベイは当社では3か月に一度全社的に実施しています。以下、記述の簡便化のためリファラルでの入社者群を「リファラル」、それ以外の経路での入社者群を「Non-リファラル」と呼ぶこととします。

退職率

分析対象期間において、リファラルとNon-リファラルの退職率を比較すると、リファラルのほうが3.5ポイント退職率が低いという結果になりました。

リファラルとNon-リファラルの退職率の差
リファラルとNon-リファラルの退職率の差

エンゲージメントサーベイの結果

エンゲージメントサーベイにおける「職務に対するやりがい」という項目への回答スコアについて、入社後1回目~3回目の推移を見てみました。

エンゲージメントサーベイ「職務に対するやりがい」項目への回答スコア比較
エンゲージメントサーベイ「職務に対するやりがい」項目への回答スコア比較

リファラルとNon-リファラルを比較すると、1回目の回答ではリファラルの方が少し高く、2~3回目の回答ではほとんど差がみられませんでした。エンゲージメントサーベイの実施頻度が当社では3か月に1回であることから、入社後1~3か月の立ち上がりの早さについて、リファラル入社はポジティブな影響がある可能性があると解釈できるかもしれません。

次に、同じくエンゲージメントサーベイの結果における「社員エンゲージメント」についても確認してみました。社員エンゲージメントとは、職場に対する信頼度・愛着度のことで、ここではeNPSというスコアで社員エンゲージメントを捉えています。

eNPSスコア(自社の推奨度合い)の比較
eNPSスコア(自社の推奨度合い)の比較

社員エンゲージメントについては、入社後2回目のサーベイ時のスコアで比較しましたが、リファラルのほうが2.3ポイント、エンゲージメント(eNPS)が高いという結果になりました。

この結果が厳密にどのくらい統計的に有意なのかは判断が難しいですが、実際に当社内では、リファラル入社した社員が、さらに自らの知人・友人をリファラルして入社する、「リファラルの連鎖」が複数例あることからも、納得感がある結果と言えます。

(直近、「リファラル入社者によるリファラル」が3代続く「リファラルのリファラルのリファラル(入社)」という衝撃的事例が社内で発生しました!)

以上の結果から、当社においてリファラル採用は他の入社経路よりも退職率が低く、入社1~3か月の立ち上がりが早く、またエンゲージメントが高い施策となっていると考えられます。

T子のリファラル入社体験記

実は、この採用広報ブログ執筆者の1人である”T子”は、リファラルで入社したメンバーの1人です!せっかくなので、ここからはT子が実際に感じたことなどをお伝えできればと思います。

<リファラルのきっかけ>
実は元々は転職を考えていたわけではなかったのですが、自分自身の今後のキャリアについてはよく考えていて、知り合いの方(ウイングアーク1st社員)に相談していました。相談しながらその方の現在の仕事内容や想いをお伺いする中で非常に共感する部分があり、ウイングアーク1stに興味を持ちました。

T子談

<リファラル経由で選考を受けてみて感じたこと>
知り合いの方なので、通常の選考では中々聞きにくいことでもフラットに教えてもらうことができ、早期から働くイメージを持つことができました。また、履歴書・職務経歴書などの書類や限られた面接時間の中では伝えきれない私の特性/志向性などを知ってくださっている方がいることで、挑戦したいことや、逆に自信がないことも率直に伝えることができ、入社後もギャップなく業務にあたれていると感じています。

T子談

<リファラルのメリット>
・上記に記載のように通常の選考よりもさらに深い相互理解ができる
・私が知っている方、私を知ってくださっている方がいることで精神的安全性が担保されている

実際にリファラルでの転職を経験してみて、入社前からその会社のことを深く知れることで、心から納得した意思決定ができ、且つ精神的安全性が担保されることは非常に有難いなと感じました。

T子談

リファラル採用の効果(総括)

前編では、リファラル採用の採用「前」成果(pre-hire outcome)として、以下の観点でリファラルが有効であることを確認しました。

  • 採用チャネルが拡大する。また転職潜在層へのアプローチも含めた、潜在的な候補者の増加。
  • 制度自体にスクリーニング機能を内包していることによる、他の採用チャネルに対する採用決定率の優位性。
  • 企業と候補者の間にある情報の非対称性の低減によるミスマッチの抑止。

また今回の後編では、採用「後」成果(post-hire outcome)として、リファラル経由での入社者は、それ以外の経由の入社者と比して退職率が低いこと、会社組織への満足度である社員エンゲージメントが一定高いことを見てきました。

ここまでの前編と後編にわたる考察は、リファラルの「入社者」に焦点を当てたものでしたが、リファラルを行う「紹介者」の行動に関する考察はまだ十分にできていません。

実はリファラルを行う紹介者の行動に関しては、国内外で様々な研究成果が報告されています。例えば、「リファラル採用で入社した人を見た」ことが紹介行動につながること(*4)が知られており、この知見を活かした施策として、リファラル入社者へのインタビュー記事の有効性が示唆されています。

当社ではリファラル制度の活性化を現在進行形で進めている最中であるため、今後は紹介行動の因果関係や、制度運用における効果的な打ち手など、より組織行動論的な内容について考察できればいいなと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。もし、当社にお知り合いがいる方でご興味をお持ちいただいた方は、ぜひお声がけください!

ウイングアーク1stの「リファラル採用」とは(前編)

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採用情報|ウイングアーク1stコーポレートサイト

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「後編」の参考文献
*1:『日本企業の採用革新』服部泰宏、矢寺顕良 (著)
*2:『人と組織の行動科学』伊達洋駆 (著)
*3:「リファラル採用」は本当に効果的なのか?Visionalの人事データを基に検証してみた
*4:「日本の人材市場におけるリファラル採用の共同研究」TalentX社