社内キャリアイベント?!「ITプロフェッショナル Day」イベントレポート

こんにちは。HRBPのミナミです。今回は、先月初めて実施した、社内向けのイベント「ITプロフェッショナル*Day」についてレポートしたいと思います。
はじめに 〜なぜ今、部門の垣根を超えた学びの場なのか〜
ウイングアーク1stでは、営業職や開発職の他にも、システムエンジニアやプリセールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポートなど、様々な職種の仲間が年々増え続けています。他方、職種の専門化やリモートワークの定着により、部署間の横のつながりというものは、放っておくと希薄になりがちです。特に、職種別採用で採用された新卒の若手メンバーたちにとっては、配属された部署の中だけでキャリアを考えてしまい、視野が狭くなりかねません。かといって、
「キャリア意識を高く持ちなさい」「自分で自分のキャリアをつくる意思を持ちなさい」
マネジメントとして、会社としてつい言ってしまいがち、願ってしまいがちなこれらのセリフでは、「Be spontaneous!(自発的であれ!)」と言われているようで、人によっては喉に魚の小骨が刺さるような気持ちになるのではないでしょうか。
今回イベントを企てたのは、私と、私がHRBPとして担当している部門の組織長である、山本さんでした。二人での企画会議の中で、「無理やり考えさせられるキャリアって、まるで学生が担任の先生とか親に『進路決めたの?』って言われるみたいで、人によってはモヤるかもしれませんよね?」 「そもそもキャリアについて、もっと楽しみながら、『考えてみたい』って思えるような機会提供は、会社の中にあっただろうか?」
こういった会話をしながら、<キャリアについて、自身や他部門の仕事について、楽しみながら向き合いたくなるような場づくり>として、今回の企画に至りました。
* ITプロフェッショナル(職):社内公式の呼称ではないですが、今回のイベントをきっかけに、システムエンジニア、プリセールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポートを1まとまりの仲間として表すために名称をつけました。
イベント概要
参加者:社内 IT プロフェッショナル職 約90名(オンライン含む)
登壇者:ITプロフェッショナル各職種から5名(コンサルティングサービス、プリセールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポート)、山本(DEサービス統括部長)、南(HRBP)
プログラム:
- 第一部:パネルディスカッション『部門理解の“B面” 職種ならではの葛藤から知る仕事とキャリア』
- 第二部:講習『問題解決力大全』
- ネットワーキング
第一部:他者の葛藤から見えてくる“仕事と自分”の関係
第一部では、社内の異なる IT プロフェッショナル職として活躍する社員が、仕事やキャリアの葛藤を赤裸々に語るパネルディスカッションです。タイトルは「部門理解の“B面” ―職種ならではの葛藤から知る仕事とキャリア―」。

社内公式での活動報告会や成果共有の場で交換される情報(言うなればA面)ではなく、普段は語られない悩みやジレンマ(B面)に光を当てるというもので、他者が語る葛藤を聞くことを通じた代理体験によって、仕事の意味の再解釈やキャリア観について気付きを得てもらうことを狙いとしました。
登壇者たちは第一線で非常に華々しく大活躍している社員で、「求められる自分」と「なりたい自分」のギャップや、「チームへの貢献」と「個人の成長」間の板挟みなど、職種ごとに異なる葛藤や迷いを、自分たちの言葉で語ってくれました。それに対し、どのように考え、どんな行動を取ってきたかを共有することで、異なる部門の仕事への理解や、若手メンバーにとっては“自分の未来を先取りして疑似体験できる”場となりました。
この時間の目的は、社員に「キャリア=役職や所属」ではなく、“自分がどうありたいか、どんな価値を提供したいか”という軸で考える機会を提供することにありました。参加者からは事後のアンケートで、「普段あまり接点のない部署の業務内容や価値観を知ることで、「キャリア=所属部署内での成長」だけでなく、他部署との接点を持ちながら視野を広げていくことが重要だと気づきました。」「今の職種でできそうな経験、他職種でないとできない経験があると感じました。今後のキャリアを考えるうえで良いきっかけになりました。」「皆さんが感じる仕事の価値観はそれぞれではありますが、全部門全員の目線が自社や自分ではなく顧客に向かっていたのがWAの文化を体現していました。ウイングアークの強みを再認識しました。」といった声が寄せられました。

第二部:問題設定力はキャリアの武器になる
第二部では、当社製品のユーザー企業でもある関西電力株式会社様から、 IT戦略室長 上田晃穂様をお招きした特別講義「問題解決大全-問題解決力で幸せな人生を目指そう」を実施しました。
講義では、「問題解決とは何か」という本質的な問いからスタート。問題には「発生型」「将来型」「設定型」の3タイプがあり、その中でも“設定型問題”——すなわち「自分自身が何を問題と見なすか」を見極める力——が重要であるという点が強調されました。
その上で、論理的思考、デザイン思考、図解思考という3つのアプローチが紹介されました。なかでも図解思考については、「図を描ける人は頭の中が整理され、伝える力が高い」と述べられ、実際の図を用いた説明も交えて分かりやすく解説されました。
参加者のアンケートでのコメントには「思考方法の切り口として様々なパターンを知ることができ、実際に自身の思考パターンに適した方法を見つけることができれば、日常的に使える方法だと感じれました。」「即時案件で活用できるレベル感で具体的にレクチャーいただき、更に途中で実際に手を動かすことも含まれていたので理解が深まりました。」「講師の上田さんが問題解決で使える手法だけでなく、それを使って幸せな人生を送ってほしいというメッセージまで伝えてくれたことが良かった」といった内容が見られました。
単なる問題解決技法の紹介にとどまらず、「どのように生き、どんな価値を社会に提供したいか」といった自己実現の土台としての“思考力”を提示した内容は、第一部と有機的に接続するものとなりました。
アンケート結果に見る成果
- キャリア視野の拡張:第一部終了時点で 76% が「キャリア形成のヒントを得た」と回答があり、さらに 96% が「他職種への新たな気づきがあった」と回答しました。
- スキルアップ実感:第二部後、90% が「自業務に活かせるインプットを得た」と回答し、95% がワークショップを「とても理解しやすかった/理解しやすかった」と評価。コメントからもインプットだけではなく、演習や具体事例の共有でHowまで落とし込めたという回答も多く、講義は参加者の業務の質を向上させる手助けになったと言えます。
今後の展望
本イベントは、社内において共通的な「キャリアに対する意識をいかに高めるか」というサイズの大きい組織課題に対し、思考機会を提供することによって一定の貢献ができたと考えています。リモート環境下でもこうした部門横断の対話の場を設け、唯一の解がない問いを皆で考え、これから私たちが向かうべき方向を探る場づくりは、生成AIの非連続的な進化により、ホワイトカラーの仕事そのものが問い直されている今の局面において、とても重要性を増してくると感じています。 「プロフェッショナル Day」は、今後も定期的な開催を予定しています。

\ ウイングアーク1st情報配信登録 /
ウイングアーク1stでは、定期的に求人情報やイベント情報をご案内しています。
▶▶▶ 情報配信をご希望される方は こちら